超低コストで効果的な河川多自然化コンクリート製品のアイデアを考えた。
それは、ハチの巣のように多数の穴が空いた「格子状のコンクリートブロック」です。
イメージとしては、格子状のコンクリート板(1㎡:1m×1mなど)で、厚さが5cm~20cmくらいのものです。
穴の形は四角または丸型、あるいはハニカム(ハチの巣状)でも構わない。
これを河川の護岸等に使えば、水生生物の隠れ家となり、水草も定着しやすくなり、多自然化が進むと思う。
製造方法は、ブロック塀などに使われる「市販のコンクリートブロック」(1個数百円、三つ穴が空いている)の作り方に準ずる。
そのやり方は、ゼロスランプの固練りコンクリートを型枠で固めた後、すぐに型枠を外し、後に養生する方式で、低コストで、ライン生産的に工場で大量生産が可能です。
※市販のブロックの穴を上にして繋げたようなイメージ
1㎡(1m×1m×厚0.2m)のブロックでは、市販のコンクリートブロック25個の物量となる。製造コストは、1万円/㎡くらいで製造できると思う。
また、格子構造のため、無筋でもかなりの耐久性が有ると思います。
※コスト増になりますが、鉄網等を入れて強化することも可能
利用法としては、既存のコンクリート護岸や水底に、この格子状のコンサートブロックを張り付けていく形となる。
粗度変化による流量計算上問題ないかは、確認する必要があるが、橋梁下部工等の河積阻害に比べれば微々たるものだと思う。
通常のコンクリート面に比べて、格子状のコンクリートブロック面は、表面積が飛躍的に増大する上に、貝類、小魚やエビなどの水生生物の隠れ家になるため、水質改善する上に、自然も豊かになると思う。
三面張りの小河川や、湾岸部の運河等の壁面に、これを貼り付けたら、簡易的な多自然化が図られて、かなり水生生物や魚類も増えると思います。
また、この格子状のブロックで、ボックスカルバートを作って、漁礁として沈める方法も良いと思います。