エネルギー効率で考えると、太陽電池は、市販品で20%程度であるが、太陽熱を直接利用する場合は、50~60%はあり、太陽光温水器はエネルギー効率は高い。
だが、なかなか普及しない理由として、訪問販売的な詐欺ビジネスが多い点や、工事費、維持費を含めて、結構高いことにある。
そこで、超低コスト、ほぼメンテフリーの太陽温水器のアイデアを考えてみた。
条件として、以下の目標とする
・湯量300ℓ/日(家庭用浴槽200ℓ + 100ℓ)
・戸建て等で、浴室が、日当たりのよい庭に面していることが条件
基本的なアイデアとしては、以下です。
①お湯タンク:黒色の大型タンク(薄型)を作る
家庭用の屋外灯油タンク(金属製)に似たもの
厚みが20cm、幅1.5m 高さ1m、タンク容量300ℓ
タンクの色は、熱吸収のしやすい黒色とする
足を付けて、タンク下面高を屋内の浴槽上部より高くする
②EPS(発泡スチロール)板で「お湯タンク」が入る箱(温室)を作る。日照が当たる面は、透明ポリカーボネートの二重構造(断熱)とする。箱の中は黒くする
③浴室の外の、日当たりのよい場所に、②の箱(温室)を置き、中にタンクを設置
壁に穴をあけ、タンクから浴室へのパイプと蛇口を設置
④箱(温室)の周囲に、反射板を設置し、太陽光を「お湯タンク」に反射させる
反射板は、板にアルミ等を貼ったもので十分
このような感じで、戸外の温室内に薄型タンクをおいて、温室に太陽光を集めて、中を高温にする。
効果であるが、戸外においた自動車のボンネットは、数分で熱くて触れないくらいの温度になるし、車内も、太陽熱で、あっという間に高温になる。
同様に、黒色のタンク表面も熱くなり、温室内もすぐに高温になるはずです。
結果として「お湯タンク(厚20cmと薄い)」の水も、温水になると思います。
夕方には40℃以上にはなると思う。
使用時は、蛇口を開いて、浴室に貯めて使うことになる。(自然流下)
※ただ、昔のお風呂のように、自動での湯量調整や温度調整はできないし、シャワーもない、季節や天気によって湯温も変わる
その後は、追い炊き等は、家庭の風呂釜で対応する必要がある。
手間はかかるが、燃料費の大幅な節約にはなると思います。
ローテクかつシンプルな構造であり、コストは、10万円位で出来ると思います。
据え付け工事も1時間くらいでしょう。
また、電気も使わず、ほぼ故障がなく、故障しても簡単に直せます。
一回のお風呂にかかるガス代は、都市ガスで、都市ガス80円、プロパン200円とすると、都市ガス29,200円/年、プロパン73,000円/年となる。
ガス代は、ゼロにはならないが、大幅に減ることを考えると、数年で元は取れると思います。