まず、同級会での思い出を語る
30代前半の頃、10年ぶりくらいに中学の同級会に参加したことがある。
社会人になってからは帰省タイミングが合わず、ずっと不参加だったのだが、30代前半は、無職でフラフラしていたので、参加してみることにした。
10年ぶりの参加は、行方不明者を発見したような扱いではあるが、30代無職でもマウンティングされることもなく、和気あいあいとして楽しかった。
20名くらいは、参加していたと思うが、1時間も過ぎると自然に二つのグループに分かれた。
一つは、優等生だったグループで、公立中学卒業後は、高校(進学校)→大学→地元本社の上場企業、地銀、公務員などになっているグループで、皆、結婚し、戸建てや新築マンションに住んでいて、子供の話や、仕事の愚痴で盛り上がっていた。
もう一つは、高卒または、高校中退したグループで、多くが職を転々としており、独身、給与も18歳の頃とほぼ変わらない生活をしていて、昔のやんちゃな思い出話で盛り上がっていた。
ちなみに、私は当時、独身無職でもあり、話の合う、こちらのグループで飲んでいた。
両グループで、年収で2倍以上、社会的地位や生活満足度も含めて、かなりの格差を感じた。
すると突然、ひょうきんなヤンキーで人気者だった子が、「やっぱり、中学時代はまじめに勉強しないとダメってことだよね」と大声で言った。
場が一瞬静まり返った後、会場全体が大爆笑になった。
みんな「確かにその通りだわ~」と大うけだった。
「あの頃に人生決まっていたんだな~」と言っている奴もいた。
さすがに、大人になってもギャグセンス抜群だと思った。
上記のエピソードを考察してみると
この当時(2004年頃)において、勝ち組パターンは「大企業の正社員or公務員になる」ことだったと思う。
「大企業に新卒入社」するには「良い大学出身」が必要で「良い大学に入る」ためには「高校は進学校に入学」する必要があり、進学校に入学するには、「中学時代の成績が優秀」である必要があると逆算できる。
ということで、確かに「中学時代が人生で一番重要な時期」と言えると思う。
現代も、この傾向は基本変わらないけれど、「公務員の離職者の増加」や大企業もリストラされる時代であり、どこかに入れば安泰な時代は、終わっていて、「20代に、どれだけ専門性を付けるか」で勝ち負けが決まる時代になりつつあるようだ。
コンサル人気などは、その表れかもしれない。
ただ、20代によいキャリアを積める会社に就職するには、良い大学を出ている必要があり、逆算していくと、今まで以上の偏差値至上主義の傾向が高まっているのかもしれない。
最近は、中高一貫進学校が増加し、中学受験が激化しているので、中学校ではなく「小学生時代に人生が決まる時代」になっているのかもしれない。
一番、友達と遊べる時期に、勉強漬けとは、つらい時代だと思う。