人力耕運機のアイデア

 現状の世界の飢餓人口は、8億人を超えており、世界人口の10%が食料不足に苦しんでいる。
 また、世界の最貧困層人口(日1.9米ドル未満で暮らす人口)は、6億8500万人となっている。
 食糧危機+最貧困地域は、サハラ以南や西アジアに集中する傾向がある。

 こうした地域の農業は、大規模プランテーションなどで換金作物を生産する傾向が強く、穀物は輸入に頼っており、自給率が低い。
そのため、戦争など穀物市場が高騰すると、飢饉が発生してしまう。
 
 こうした地域の映像を見ると、耕作されていない荒れ地のような土地自体は、相当あるように見える。
 そのため、こうした地域の自給率を向上するためには「自作農」の増加と「生産性の向上」が重要であると思う。
 
 自作農において、一番の課題は、耕運機や耕運用の家畜(牛、ロバ等)等が貧困により保有できないことだと思う。 
人力で土を耕す労働はとても肉体的に厳しく、農業労働での一番の苦役だと思う。

 そこで、家畜や高価な機械に頼らない人力耕作での生産性を向上させるアイデアを考えてみる。

人間と牛の牽引力の差は、1:4くらいらしいので、人間も結構パワーはある。
人力で牽ける犂があれば、耕作の生産性は上がるのではないかと思う。実際、過去に日本や朝鮮半島では、人力犂が使われていたので、技術的には可能なはずです。

 現在の最新の技術を使えば、より生産性の高い人力犂が作れるのではないかとおもいます。
 考えられるアイデアとして


・タイヤを利用し 牽引抵抗の減少を図る
・犂の刃の強化、小型化、刃の形状解析による効率化
・テコ原理の利用(犂をバール状に)
・二人牽きの開発(牛の50%のパワー)


 例えば、トレーラ的な二輪の間に犂の刃がある感じにして、固い土に犂が引っ掛かった場合は、バール的にテコを利用し土を持ち上げて、土を耕すことが可能にする構造が考えられる。
 ※イメージ伝わるかな?

 こうしたものなら、低コストで制作できるはずです。
 最貧困層の自作農に、こうした人力犂が購入可能なら、一番の苦役である耕作を軽減できる上に、生産性が向上し、耕作面積も増え、結果として食糧増産に繋がる可能性があります。

 ちなみに、人力犂は時速1km/hとして、20cm間隔で耕すとすると、1時間に200㎡(2アール)の、土起こしが可能となります。
 1日5時間作業で10アール、10日で1haほどの耕作が可能になり、結構生産性はあると思う。

 さらに、現在、小型バギーは数万円で購入できるので、こうしたもので牽引できれば、さらに飛躍的に生産性が向上すると思います。
 ※将来は、太陽電池+EVバギーという手もある。

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